看護師を辞めたい!転職前にやるべき自己分析を3つの手順で解説!

転職

転職前に自己分析を行うことで、今ある問題と今後起こすべき行動が明確になります。また、いざ転職活動を始めた時に施設を比べる時の判断材料になり施設見学や面接の時にも、どのような視点をもって臨めばいいのかが分かり、転職活動が何倍も楽になります。

ここでは自己分析の方法を3つの手順で解説していきます。

転職前にやるべき自己分析の手順は3つ!

誰しも一度は「看護師辞めたい」「看護師向いてないかも」と悩んだことがあるのではないでしょうか。看護師の転職は珍しいことではなく、転職サイトのなかには看護師専門のサイトも存在します。しかし、辞めたい気持ちにが先行してむやみに転職活動をすることは、おすすめしません。

転職活動を始める前にまずは自己分析をすることをおすすめします。

転職前にやるべき自己分析の手順は以下の3つです。

1.辞めたい理由を考える
2
.今後したいことを考える
3
.今後の行動を考える

まずはざっくり書き出してみてから少しずつ深堀していくことで、考えを整理することが出来ます。

自己分析を始めてみると、考えがまとまらないことや分からなくなってしまうこともあるかもしれません。そのような時は同僚や先輩、友人に相談してみてもいいでしょう。

辞めたい理由を考える

日本医療労働組合連合会が2017年に発表した「看護職員による労働実態調査」によると7割強の看護師が仕事を辞めたいと考えており、理由として5割の人が「人手不足で仕事がきつい」と答えています。「賃金が安い」「休暇が取れない」「夜勤がつらい」と答える人は3割、「職場の人間関係」と答える人は2割でした。

この結果によると、職場環境が原因で仕事を辞めたいと考える人は多いことが分かります。つまり、辞めたい理由が職場環境を変えることで自分がやりたいと思える看護ができる可能性があります。

辞めたい理由を整理することで職場環境を変えることで解決する問題なのか、現在の職場で解決出来る問題なのかを考えることができます。

辞めたい決定的な理由があるならばいいのですが、「何となく辞めたい」「このままでもいいのか」と悩んでいる人は、辞めたい理由を整理するために次の2ステップを踏むと分かりやすいでしょう。

1.辞めたい理由をざっくり書き出してみる
2
.理由をもう一段階、掘り下げて考える

1.辞めたり理由をざっくり書き出してみる

まずは「仕事がきつい」「賃金が安い」「人間関係がつらい」など抽象的な理由をあげます。頭の中でパッと思いつくことを箇条書きにしてみましょう。

似たような内容でも、愚痴のようになってしまっても構いません。頭の中のモヤモヤした部分を書き出す気持ちで書き出してみましょう。

2.理由をもう一段階、掘り下げて考える

書き出した理由の一つ一つに「なぜ嫌なのか」を考えてみましょう。

「仕事がきつい」のであれば仕事の何がきついのか、例として「有給が取りにくく身体が休まらない」、「寝たきりの人が多くため体位交換が多く身体がつらい」、「日勤からの深夜夜勤に入ることがつらい」などです。

同様に「賃金が安い」のであれば「毎月の手取りが少ない」、「ボーナスが少ない」、「残業手当がつかない」などです。「人間関係がつらい」のであれば「部署の雰囲気がギスギスして連携が取れていない」、「上司からパワハラ、セクハラを受けている」などです。

辞めたい理由を整理することで部署内に原因があるのか、施設の環境や制度に原因があるのか整理することができます。原因の所在が明確になることで、転職するべきかどうかの判断材料にすることができます。

今後したいことを考える

看護師の仕事の中でもやりがいを感じることや興味があること、プライベートについて今後やりたいことや大事にしていることなどを考えます。辞めたい理由から関連づけて考えても、新たに考えてみてもいいです。

実際に転職活動をしてみると、全ての条件がそろった施設を探すことは難しいかもしれません。今後したいことを考えることで、新たな環境に求めるものが明確になり、転職活動時にも絶対譲れない条件や譲歩できる条件の判断材料として活用することができます。

また、施設見学や面接時に確認するポイントが明確になるため、転職後に「こんなはずではなかった」と後悔するリスクを減らすことができます。自分のしたいこととマッチした環境を探すことができれば、看護師の仕事が楽しい思うことができる可能性があります。

今後したいことを考える手順は以下の2つです。

1.どのような生活がしたいか
2
.どのような仕事をしたいか

ここで大事なことは「仕事」と「プライベート」の両方について考えることです。ワークライフバランスを考えて転職を充実させましょう。

1.どのような生活をしたいか

転職後の生活のイメージを考えます。日勤だけ働いて夜はしっかり休みたい、お給料を増やして生活レベルを上げたい、仕事よりも趣味や家庭に時間を使いたいなどです。生活や趣味のために必要な収入額や、日勤や夜勤の回数など生活のイメージをします。

仕事とプライベートのバランスをイメージすることで、正社員か非正規か、夜勤をする・しないなど働き方や福利厚生の条件など、生活のために何に重点を置くかを整理することができます。

例えば夜勤のない職場がいいと考えた場合に、夜勤手当よりも基本給や他の手当が充実している施設の方がいいですよね。また、結婚や出産などを検討した場合は育休制度や託児所の設置など福利厚生が充実していることが条件となります。

転職し職場環境を変えるのであれば、より仕事もプライベートも充実させるためにどのような生活をしたいのかを考えてみましょう。

2.どのような仕事をしたいか

現在の仕事のなかでも楽しみや、やりがいを感じる場面があるのではないでしょうか。また、勉強をしていて興味をもつ疾患や領域など、深く知りたいと思う事があるかもしれません。そのような仕事から得る充実感や興味は何かを考えていきます。

人によって忙しい仕事をした後に充実感を感じることや、新人教育や実習指導が好き、看護研究が好き、採血や処置が好きなど充実感を感じる場面はさまざまです。また、急性期・回復期・慢性期や病院・在宅にいる患者さんなど興味のある領域も十人十色です。

やりがいや興味のあるをことを考えることは、どのような仕事をしたいかを考えることに繋がります。今現在の仕事にやりがいを感じていなくても、環境を変えることでさらに活躍できる可能性は十分にあります。

転職をきっかけに専門性を極める事や、新たな領域に挑戦をしてみてもいいのではないでしょうか。スキルアップややりがいを感じることが出来る職場に転職できれば、転職後の満足感も得られます。

今後の行動を考える

辞めたい理由と今後したいことを考えることで、自己分析ができ現在の問題や不満、今後必要なことが明確になったのではないでしょうか。最後に、これらを踏まえた上で今後起こすべき行動について考えていきます。

今後起こすべき行動は以下の3つです。

1.転職をする
2
.今の職場にとどまる
3
.休職や退職で看護師から離れて休む

自己分析をした結果、どのような道に進んでも正解・不正解はありません。また、転職や休職など新たな行動を起こす必要がある場合はいつまでにどのような行動を起こすべきかまで考えるようにしましょう。

1.転職をする

辞めたい理由が施設の制度や職場環境にあり、自身の行動で解決出来る問題では無い場合は転職を考えましょう。

看護師の職場は病院やクリニックだけではありません。企業、学校、自治体等様々な職場があり、勤務形態も日勤・夜勤のみ、正規・非正規などさまざまです。まずは情報収集をして知ることから始めてみてましょう。

転職活動をする場合は、引継ぎや新たな人材確保のための準備など施設側の都合もあります。最低限いつまでに上司に退職の報告をするのか、職場の就業規則を確認しておきましょう。

2.今の職場にとどまる

転職することが必ずしも自分に合っているとは限りません。自己分析をして問題や今後について考えた結果、今の職場にとどまるという選択ももちろんアリです。

辞めたいと思っていた原因が職場環境ではなく自身の行動で解決出来る場合や、新たな領域で挑戦するよりも慣れた環境で専門性を極めたい場合など、現在の職場にとどまることで都合がいい場合もあります。

実際、転職をすることで新たな環境や経験を手に入れることはできますが、人間関係の再構築が必要になります。さらにボーナスや退職金などにも影響を与える可能性があるため、現在の慣れた環境に身を置いた状況で新たな挑戦ができるのであればそれでも良いでしょう。

また、施設の制度に不満はないが、部署の雰囲気や領域を変えたいと考えた場合は、上司に相談し部署異動という形で環境を変えることができます。転職よりも異動先の情報も得られやすく、ハードルは低くなります。

3.休職や退職で看護師から離れて休む

身体的・精神的に参ってしまい「今後のことなんて何にも考えられない。自己分析なんてそんな余裕はない」とギリギリの状態で悩んでいるような人は、休むという選択肢も持ちましょう。必要ならば精神科や心療内科を受診してみても良いかもしれません。

あなたが一番に考えなければいけないことは自分自身であり、人間関係や職場の忙しさでありません。あなたが心身を病んでまで働いたとしても、その後の人生のフォローを上司や職場がしてくれるわけではありません。

自宅や実家など安心できる環境でたまには専門家の力を借りながらまずは休みましょう。休んでる間に趣味をみつけたり怠けたりしながら今後についてゆっくり考えましょう。

一度看護師から離れて他の職種に興味を持ったならば、その道に一度進んでみても良いでしょう。実際やってみて「看護師に戻りたい」と思えばまた戻ればいいのです。ブランクがあっても働くことが出来ることは看護師のメリットといえます。

看護師を辞めるかどうかは自己分析してから判断をしましょう

いかがでしたでしょうか。転職前に自己分析をすることで自分の気持ちを整理することができ、実際の転職活動の際に面接や病院見学で役立てることができます。

普段から患者さんのアセスメントをしていても、自分のこととなると難しく感じることもあるかもしれません。そんなときは転職歴のある周囲の同僚に相談してみても良いでしょう。

看護師を辞めたいと思った時はぜひ自己分析を実施し、今後の看護師人生の選択の参考にしてみてください。

2021年12月14日 公開

コメント

タイトルとURLをコピーしました